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〜 動物と自然が好きなあなたへのメッセージ 〜
人から人へ
親から子へ
自然のすばらしさ
大切さを伝えよう
え と ぴ り か
パンダクラブ北海道 2009年 8月
1日 E-Mail版 No.51
パンダクラブ北海道は、地球規模の自然保護活動を行ってい
るWWF(世界自然保護基金)を支援するため設立された団体です。
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目次
○8月からの予定
○月例自然観察会報告 in
野幌
○えべつ環境広場2009は大盛況
○〜霧多布は雨の中〜夏のツアー報告
☆ 8月からの予定 ☆
8月
9日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
9月13日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
10月10日(土)か11日(日)パンダ募金
[札幌円山動物園 正門前集合:午前10時〜午後3時]
10月18日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
11月
8日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
※参加申し込みは下記まで
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL
(011)384-0801
[自然観察会について]
今年の観察会はこれまでより、月の早めに時期をずらしました。森林公園は短い夏から秋の草花がで始めます。スズメバチに注意しながら楽しみましょう。
小雨なら決行しますが、悪天候の場合は次の日曜日に延期。参加無料。
・日 時:8月9日(日)、9月13日(日)、10月18日(日) (いずれも日曜日)
午前9時半より午後1時まで
・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場9:30集合
JRバス新札幌駅南レーン乗り場(2)19系統9時10分発の立命館慶祥高校行きで終点
・持ち物:昼食、雨具、メモ帳、長靴、双眼鏡やカメラ(あれば)
[パンダ募金のお知らせ]
恒例のパンダ募金を次の予定で行います。皆さん、多数ご参加下さい。今回も人数さえ集まればまた正門と西門の2班に別れて、募金を呼びかけます。
小雨決行としますが、悪天候の時には11日を予備日として順延します。
・ 場 所:札幌円山動物園 正門前
・
日 時:10月10日(土) 午前10時〜午後3時
・ 目 的:募金は世界の自然保護活動に役立てるためWWFJに送金します。
☆ 月例自然観察会報告in 野幌 ☆
・6月21日(日)天気:曇り
雨がちの日が続いた今年の6月でしたが、この日も朝方まで霧雨が降っていたため観察会を実施できるか心配しました。トド山口駐車場に着くと雨は上がり、間もなく到着した藤森さんと長屋の2人で一廻りしました。
時期としてはランの真っ盛りだろうと期待して入りましたが、サイハイランが満開であちこちに見られたものの、それらの色は盛りを過ぎていて、コケイランは終わりかけトケンランもわずかして発見できずと言う有様。あと1週間早ければとガッカリして帰りました。森の入口近くでアオジの巣立ち間もない雛が木の枝で親がエサを持ってくるのを待っていました。
・7月12日(日)天気:晴れ
蒸し暑い夏の日も森の中には心地良いくらいの気温で、ヤブ蚊も少ない快適な観察会でしたが、ランの季節は終わりに近く、オオウバユリやクルマユリの季節が始まりました。
エゾアジサイの青さが目に染みるような美しさに感激したり、森中に響き渡るキビタキの奏でる楽曲にウットリしてしまいました。
種 名 | 6月21日 | 7月12日 | 種 名 | 6月21日 | 7月12日 |
〔野鳥・動物〕 | 〔植物〕盛夏 | ||||
トビ | クルマユリ | 花 | |||
アカゲラ | ○ | コウライテンナンショウ | 花 | ||
ヒヨドリ | コクワ(サルナシ) | 蕾 | |||
ハシブトガラ | ○ | サイハイラン | 花 | 実 | |
ヒガラ | ○ | サンカヨウ | 青実 | ||
キジバト | ○ | ズダヤクシュ | 花 | 種 | |
イカル | ○ | チシマアザミ | 花 | 花 | |
ヤブサメ | ○ | ツクバネソウ | 緑実 | 実 | |
アオジ | ○ | ミズバショウ | 葉 | ||
センダイムシクイ | ○ | ○ | トケンラン | 花 | |
ウグイス | ○ | ○ | トチバニンジン | 蕾 | 花 |
アカハラ | ○ | トリアシショウマ | 花 | ||
キビタキ | ○ | ○ | ノブキ | 蕾 | 種 |
オオルリ | ○ | ○ | ノビネチドリ | 実 | |
ツツドリ | ○ | ハクウンボク | 花 | ||
〔植物〕盛夏 | ハナニガナ | 花 | |||
アオチドリ | 花終わり | ヒトリシズカ | 花終 | ||
エゾアジサイ | 蕾 | 花 | ヒメヘビイチゴ | 花 | |
エゾスズラン | 蕾 | フタリシズカ | 花 | 実 | |
エンレイソウ | 実 | 黒実 | ホウチャクソウ | 実 | 実 |
オオアマドコロ | 緑実 | 実 | ホオノキ | 花終 | |
オオウバユリ | 蕾 | 花 | マイヅルソウ | 緑実 | 実 |
オオダイコンソウ | 花 | 花 | ミヤマエンレイソウ | 緑実 | 実 |
オククルマムグラ | 花 | ヤマグワ | 黒実 | ||
オニシモツケ | 蕾 | 花 | ルイヨウボタン | 実 |
☆ えべつ環境広場2009は大盛況 ☆
第19回目になる「えべつ環境広場2009」は、今年も江別市野幌公民館を2日間借り切って6月13日(土曜日)〜14日(日曜日)に開催されました。雨が降ったりやんだりのあいにくの天候にも関わらず、日本ハム・ファイターズのチケットが抽選で当たるというスタンプカード作戦が、集客目的としての宣伝効果が功を奏して大盛況の二日間でした。特に今年は小学生も低学年から続々と来てくれました。
パンダクラブ北海道としては「素晴らしい北海道の海−ホエールウォッチングはいかがでしょう?
」です。羅臼や
釧路のビデオ上映と、高橋俊男さんの手作りミニチュア展示のほか、シャチの紙細工を作る体験やシャチの背びれの形や斑紋の特徴から個体識別するクイズなどをしました。
パンダクラブ北海道のコーナー来場者だけでも、クイズ参加が72人以上、紙細工は60人で140人を超すほどでした。環境広場全体の来場者合計も、何と800名と過去最高になりました。スタンプカードには各ブースやイベントのほとんどを廻ってたくさんのスタンプを集める子供もいたり、ファイターズチケットの抽選会は押すな押すなの大盛況。江別市名物の小麦を宣伝する「えべチュン」というキャラクター着ぐるみも大活躍していました。
今年の映画はNHK大河ドラマで人気の妻夫木聡主演の「ブタのいた教室」も、内容が判りやすく心にしみる話で親子の会話の題材としてもかなり好評でした。
その他企業の参加が除々に増えてきましたし、当日配布したガイドブックは編集に力が入っていて内容がとても良かったと感じました。
何と言って日ハムチケットの効果は大きかったと言えます。来年も同様の物が手に入れば、これまで環境問題に関心の無かった人々も集まって、知ってもらう機会が増えると思いました。
街のあちこちに、会場への矢印看板を合計10枚立てましたが、もっと宣伝の看板や幟などがあると良いと反省会でも出ていました。
来年は20回目の記念大会になるとのことで、充実したイベントにしたいですね。
☆ 〜霧多布は雨の中〜夏のツアー報告 ☆
・1日目 7月18日(土)
今年のツアーも雨にたたられました。種市、藤森、長屋の参加者3名は、平成7年型カローラに乗って出発。野幌を出たのは、霧雨が降る何とも心許ない天候の中、7時前のことでした。 今回のツアーの目的は、道東の霧多布でエトピリカを見て、中標津ではシマフクロウを観察したいという企画。どちらも野生の鳥ですから、確実に見られますとは保証できませんとしながらも、参加者はほとんど間違いないと思って出発している様子。でも天気が悪い時には観察も満足にできないことは予想されて、天気予報を何回見ても落胆の色は隠せませんが、宿は予約したので行くだけは行ってみようとなりました。
道央道から道東道の夕張インターを降りたのは8時頃。休憩のあと、下道を走ること1時間半でやっと道東道のトマムインター入口に辿り着きました。道東道がまだ完成していないとは言え、トマムから本別インターまで途中休憩を入れても1時間半の午前11時には到着したのは、高速道路によって長距離移動が楽になっていることを印象付けられました。
この本別からは霧多布に行く前に、鶴居村に住むパンダクラブ北海道の会員である前野和利さんにお会いする連絡をしてあるので、白糠の道の駅で昼食を取った後、釧路の手前から湿原の横を抜けて北上することになるました。鶴居のコンビニで待ち合わせていると、白髪が増えたとは言え見覚えのある成年が、ピックアップ車に乗ってやってきました。
伊藤・鶴居サンクチュアリの場所を案内していただいた後、前野さんのご自宅を訪問。現在44才で奥さんと小学生の娘さん、中学生の息子さんとの4人暮らしとのこと。当方の3人とは約20年ぶりで、それぞれ外見上は年相応に老けたとは言え、その昔厚田村(現在石狩市厚田区)の長さんの1.5牧場にて体験したキャンプや丸太小屋の話で盛り上がりました。 楽しい時間はあっという間に過ぎ、次の目的地である霧多布に向けて午後3時前に鶴居を出発し、釧路市経由で浜中町へ。途中で釧路川の橋周辺は大渋滞に巻き込まれ、ラジオで気がついた事にはプロ野球日本ハムファイターズの試合が釧路に来ていたものの、1回裏で雨のためノーゲームとなったための渋滞でした。午後5時には何とか霧多布の湿原センターに到着。閉館時間でしたが、ちょうど観光バスが遅れてきたので、その客に紛れて入館できました。
小雨の中を道すがらの植物観察では、エゾカンゾウやヒオウギアヤメ、ノハナショウブ、エゾフウロなどが満開で、晴れていればもっと綺麗だったのにと残念でした。
いよいよ1日目の宿泊場所である民宿「エトピリカ村」に入ったのは6時前のことでした。ここのご主人はエトピリカの写真集を出している有名な片岡さんです。宿の中はエトピリカや野鳥の写真や本だらけで、夕食の前後は他の宿泊客とともに、自然や旅行の話が続きました。ただ、天気が心配で翌日こそ予報が晴れたらエトピリカを発見できと意気込んで9時前には就寝。こんなに早く寝たことは生まれて初めてかも。
・2日目 7月19日(日) 目が覚めて窓を覗くと生憎の土砂降り。午前5時半には居ても立ってもいられず、ビニールカッパを着て望遠レンズ片手に、出たのは私一人でした。民宿の周辺は所々草原や公園が拡がっていたので、ノビタキ、コヨシキリ、ホオジロが飛び出してきましたが、シャッターを切る天候ではないため、あきらめて宿に1時間後に帰館。ずぶ濡れの状態は、前の週にトムラウシ山で10人が凍死した事故を思い起こしてしまいました。
こんな事では予定を変更してラッコを見に行ってはというアドバイスを受けつつ、9時ころ出発した一行は、ダメで元々と霧多布の灯台のある湯沸岬へ。23年以上前に、種市さんがエトピリカの写真を撮った場所まで雨の中をトボトボと進みましたが、いい写真も撮れずに戻りました。途中で藤森さんは風が強くて折り畳み傘を壊してしまったとか。全員濡れ鼠になってしまったので、ここからは車の中からの観察で行こうと決定。ラッコが来ているという情報を聞いた納沙布岬へと向かうことに。 北海道の最東端である岬に着いたのは11時頃。ここも土砂降りでは、ラッコらしき生き物は居ないかと覗いて見ても、風雨の中では観察もできずにおみやげ屋さんへ飛び込みました。店員の話では、「昨日は見たが今日はラッコが来てない」とのこと。仕方がないのでエトピリカ人形を買って帰ることにしました。
次は風蓮湖近くの道の駅「スワン44」で名物のエスカロップを食べることにしました。このメニューは根室限定とのことで、どんな物かと楽しみにしていましたが、バターライスにトンカツが乗りデミグラスソースをかけ、サラダが添えられて840円。
当初の予定では、野付半島でトドワラを見る事になっていましたが、雨ではたどり着けないだろうからと、片岡さんに勧められた標津町のサーモン科学館へ。サケの一生やイトウの大きさを勉強した後、シマフクロウに最後の期待を持って宿泊地の養老牛温泉「藤や」へ午後4時には到着。 温泉でゆっくり身体を温めて、一人前5,000円の豪華な晩ご飯を済ませた後、裏庭に来ると噂のシマフクロウを待ちかまえていました。しかし、「ボーボー」という鳴き声はどこからか聞こえてきますが、いつもやってくる午後8時を過ぎ9時になっても庭の池にはキタキツネの姿しか見えません。あきらめて藤森さんが泊まる別の宿まで送っていこうと玄関を出ると、何と宿の前の電柱にシマフクロウが居ました。それも2羽の番いが交互に鳴き交わして我々を見下ろしていたのでした。
ストロボは鳥が逃げるので禁止とのことで、カメラはISO1600にセットしてもf5.6の400mmレンズでは暗すぎてオートフォーカスが働かず、ピントを手動で調節しながらの撮影は、まさに数打てば当たる式でした。露出時間も2秒間となると途中で被写体が動くとブレてしまいました。
・3日目 7月20日(月)
最終日は晴れ上がり暑いほどの気温で、藤森さんは「ここまできたのだから」とアムールトラ兄弟タイガとココアに会うため、釧路動物園へ寄り道して帰りました。
この長旅は国が仕掛けた補助金制度で取り付けたETCを有効活用し、どこまで行っても1日1,000円の高速料金のお陰です。地球のために良くなかったのではと疑問が残りましたが・・・。
== 編集後記 ============================================
◇ 今年は夏なのに7月らしい暑さが感じられません。これで
はまた冷害年になるのかと心配な北海道です。そういえば
平成5年の大冷害の時に、細川さんがコメの輸入を開始し
た年は、政権交代の年だった事を思い出しました。
◇ トムラウシの遭難で登山ツアー業界は大騒ぎですが、7月
でも頂上に雪が残るので、高齢者向けには簡単ではなく、
特にトムラウシはベテランしか登れない点を徹底して説明
すべきだったと思います。登山では観光とスポーツの境目
が難しいですね。
[NS]