南幌町ゴルフ場問題について(その3)  作成1997.5.28

                     江別きれいな風の会(文責:岡崎朱実)

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 江別きれいな風の会で提出していました下記の請願について、5月28日の厚生常任委員 会で結審となりました。各議員の発言内容は、ほとんど一致していましたが、委員会での 結論は、一部採択となりました。簡単に言うと、ゴルフ場については、反対だけれども、 許認可の権限のある北海道が認めたら、江別がイヤだと言ってもゴルフ場はできてしま う。しかも「イヤだ」と言ったために、「水源の安全」を少しでも確保するための「水 源保全協定」の締結ができなくなる恐れがあるので、イヤだと言えないというとても変 なお話です。なお、6月の定例会の初日に、議会での採決が行われます。委員会の発言内容を 下記に記します。ただし、メモと記憶による再構成なので、正確な再現ではないことを予 めお断りしておきます。

厚生常任委員会傍聴報告(5月28日)

 (請願事項)

   1. 江別市民の水道水源に影響を与える恐れのある南幌リゾート公社によるゴルフ 場計画は、江別市として容認しないで下さい。

   2. 北海道に対して、「千歳川の水質保全及び水質監視についての取り組みを より一層強化し、ゴルフ場については水系内の総量規制を実施する」よう要望意見書を 提出して下さい。

(三上議員:共産党)

  請願に賛成の立場。

   我が党は、水源の上流のゴルフ場開発には、人体に影響のある農薬が使用されると いう理由から一貫して反対してきた。今回のゴルフ場は、農薬使用から無農薬へと変 更されてはいる。問題なのは、第1に、将来の農薬使用について、審査を経れば許可 されるというように、無農薬というのは、計画の承認を得るための方便に過ぎない疑 いがもたれるという点だ。第2に、無農薬の管理運営が、企業秘密という理由で公開 されないため、「水源への影響が全くない」と言う点については信頼できない点。 第3に、無農薬管理には、とてもコストがかかるが、当初から比べると大幅に事業費 が削減されている上、どのようなゴルフ場になるか不明であり、市民の不安は拭えな い。第4に、道の「農薬に関する指導要綱」で定義されていない薬品が、ゴルフ場で は使われており、それらの安全性については未解明であるという点。第5に、川底に 堆積している土砂の検査はされていないが、それらが水源に影響する可能性がある 点。以上の点を考え、さらに、上流に既に21ヶ所もあることを考え合わせると、これ 以上の負荷は認められない。逆に、負荷を低減する事が求められている。南幌町・南 幌リゾート公社・道に対して、「認められない」という市の姿勢を明確に示すべき だ。

   なお、「農業に使われる農薬の方がはるかに多いのでは?」との指摘があったが、 減農薬や有機農法への取り組みが進んでいる。食糧生産に伴う最低限の農薬と、ゴル フを行うための農薬は次元が違う。

次に、道に対する要望意見書については、93年の広島町(当時)のゴルフ場計画に 伴う協定締結の際に、水質保全等を道に強く要望している。また、先の定例会でも、 市長がゴルフ場の総量規制の必要性を答弁しているので、議会として、要望意見書を 出すことはなんら問題はない。   

 (小玉議員:新政)

   一部採択の立場。

   請願の1項目については、これまでの江別市の姿勢及び住民感情からしても十分理 解でき、私自身もこれ以上水源の安全を脅かすゴルフ場の開発は、とうてい納得でき かねる。しかし、別の側面から考えると、ゴルフ場開発に直接執行権の及ばない行政 が、事業者側とできるだけ円滑に対応していくためには、本請願を採択するだけで は、不十分な部分も予想される。ゴルフ場の開発を安易に容認すべきではないと考え るが、本請願の含意を十分汲みとり、今後予想される水源保全協定締結等に向けての 条件整備については、市民の不安を取り除き、その要望が反映されるべく、厳しく対 応されることを付して、採択にいたらずとする。

   2項目について。千歳川水系の水質保全及び水源の監視は、江別市民にとって非常 に重要。ゴルフ場の農薬や、廃棄物処分場や処理場の新たな開発などは、市民に不安 を与えるものだ。現在の、環境庁のゴルフ場で使用される農薬の指導指針は、市民の 要望を十分に満たすものにはなっていない。

  千歳川水系は、全国でも有数のゴルフ場が乱立しており、自治体内での総量規制で は、不充分。水系内における水質保全・治水対策・保水力の減少などの問題解決のた めにも、これ以上の水系内のゴルフ場開発は規制されるべきで、水系内の総量規制が 必要。よって2項目を採択とし、北海道に対し、より実効性のある水質保全及び水質 監視を厳重に行うことと、水系内のゴルフ場について、総量規制を実施すべき旨の意 見書を提出する事に賛成する。

 (赤坂議員:21c市民の会)

   一部採択の立場。

   千歳川の上流にある21ヶ所すべてが、農薬使用が可能なゴルフ場である。 道の要綱は、無原則な開発に歯止めをかける働きをしてはいるが、要綱の規制以上 にある今までの数については是認しているし、農薬使用を認めている。また、南幌 町のゴルフ場の場合は、万一の場合、近すぎて対応できないという、担当者の話も 聞いている。しかし、請願の1項目を認めると、開発事業者に対して何も言ってい けなくなる恐れがある。内心じくじたる思いはあるが、協定締結の道を閉ざすこと になる1項目の採択はできない。

   2項目については、要綱の強化を求めることにもなり、効果があると思う。

 (塚本議員:市民クラブ)

   趣旨採択の立場。

   現在、千歳川の上流のゴルフ場は21ヶ所であるが、道内では、3751ホール となる。18ホールのゴルフ場の場合、平均すると、除草剤23kg、殺虫剤16kg、 殺菌剤230kgが使われているので、全体では、その208倍、年間64t700kgの農薬 が使用されていると推定される。

   今回のゴルフ場は、無農薬であるということだが、将来も不使用とは断言できな い。また、不使用とはいえ、下流住民に南幌リゾート公社の全容が明らかになって いないので、不安が解消されない。農薬は、体内に蓄積していくものなので、将来 にわたり監視しなければならない。また、将来に不安を残すものであり、被害が出 てからでは遅すぎる。

 (仲川議員:公明党)

   趣旨採択の立場。

   地方議会として守らなければならないのは、市民の安全。水について無関心ではい られないし、トータルで見ていかなければ、安全は守れない。将来に渡って無農薬で あることの担保、そのためにはどうすべきか、を考えると、ただ単純に反対していく ことはできない。項目の1を容認すると、事業者側との交渉の余地がなくなってしま う。けれども、請願の気持ちを受けとめて、「容認しない」というそのくらいの気持 ちを持っていると言うことを示す意味で趣旨採択としたい。農薬については、複合汚 染についても証明されていない。将来への懸念についても、安全を守るのは我々の責 務。無農薬の担保性をはっきりさせるべきだ。

   項目2については、全く異存はない。一部採択は、論理矛盾だと思う。

 (高間議員:民主・新風)

   一部採択の立場。

   千歳川は、将来に渡っても、最大水源である。南幌町とは、南幌町の下水処理を一 部江別市が引き受けているなど広域的な相関関係があるし、隣接自治体としての信頼 関係もある。しかし、協定締結の際には、市民の気持ちを受けとめた十分なものにし てほしい。 

   項目2については、意見書を提出すべき、願意に答えるべきだ。

 伊藤議長

  内容については、各議員が一致している。委員会としてどう意志表示するかという点 なると思う。そこで、請願の願意から、一番遠い順に採決していきたい。

  趣旨採択:2名 塚本議員、仲川議員 

  一部採択:4名 小玉議員、赤坂議員、鈴木(ま)議員、高間議員

       過半数に達したので、一部採択を委員会の結論として報告する。