応用編:仕上げと日延べ



鳩レースは持ち寄り日と放鳩日をあらかじめ予定していて天候などが悪くなければ予定どおり実施しますが、500k以上のレースにでも成れば放鳩地から帰還地まで良い天気であることは多くは有りません。
従って放鳩延期(日延べ放鳩)がわりと存在します。
北海道の場合、木曜日の夜に持ち寄り日曜日に放鳩で予定どおりの放鳩ですが3泊は狭いコンテナの中で過ごします。
レースマンは優勝を目指し1秒でも早く帰還するように鳩を仕上げレースに参加しますが最低でもコンテナで3泊し、多いときは10泊近くもします。
苦労して仕上げても日延べ放鳩でコンディションは滅茶苦茶に成ってしまいます。
特に強制舎外と訓練で鳩をタタキ(鍛え)エサを喰わせこんで参加した鳩は3泊か4泊で状態が一気に下降します。全ての鳩に当てはまるとは云えませんが下記に仕上げかたと日延べの状態の関係を上げますのでレース参加時には試して見て下さい。
基本的に狭いコンテナで3泊し、放鳩されるのが基本ですがその場合いは4日から5日の間強く運動させエサを1日平均40g〜45g喰わせせ参加すると良い結果が出るようです。(レース展開に寄って喰わせ込むエサは変わります=応用編:レース鳩とエサを参照)
しかし、同じ仕上げ方で6泊〜10泊したら早く帰還するどころか帰っても来ません。ではコンテナに多くの日数を入っていると鳩はどのように変化するかを考えてみます。
コンテナ1泊後に輸送が入りますが鳩にとっては相当の負担が掛かって居るようです。体重も減り加減で疲労感も有ると思われます。
放鳩地に着いてエサと水を貰い2泊めと成ります。2泊目は狭いコンテナ内で動かないで体力を回復させていると思います。もちろん与えられたエサはドンドン喰っています。(コンテナ内ではエサを食べないと云う人が居ますがその考えは間違っていてエサを与えると先を争って食べます:コンテナでエサを食べられない鳩は短距離で居なくなって居るはずです)
そして体力を回復した3泊目の朝に絶好調で放鳩されるのが予定放鳩です。ですから、レースの持ち寄り時に最高(ピーク)の状態で参加し、輸送で減った分を現地のエサで取り戻し放鳩!これが日延べ無しでの理想の参加状態です。
3泊目の朝に放鳩されずエサを与えられコンテナ内でじっとしていると1日分肉が付き多少重くなってきますがそれほど大きな影響はありません。
従って4泊目の朝に放鳩なら叩いて喰わせてOKです。(レース時に長時間の輸送がかかる場合はかえって4泊目の朝の放鳩の方が良いと考えられます。)
4日目の朝に放鳩されず5泊目の放鳩なら更にエサを食べじっとしているので肉が付き重くなります。向かい風なら好成績に成りますがそうでなければ帰ってくるのがやっとに成ってきます。(叩いて喰わせると肉が付きやすい状態に成っています)
これ以上コンテナに入っているとドンドン肉が付き帰還する(飛ぶ)事が出来なくなります。(もちろん鳩に寄っては肉の付きづらい鳩も居ますので問題なく帰還する鳩も出ますがこのような鳩は日延べの放鳩以外では入賞を望む事は困難です。)
では、日延べ放鳩に適した仕上げ方(鳩の状態)とはどのようにすると良いのでしょう?!
ゆっくり仕上げピーク前に持ち寄る事が良いようです。持ち寄り前の訓練を短くして、強制舎外を自由舎外にしてエサの量も40g以上を与えないで持ち寄ります。(エサの質も麻の実やピース&ピーナッツを減らしたものとする)
ここのさじ加減が難しいところです。しかし、このさじ加減より難しいのは持ち寄り日の5日前に放鳩予定日以降の天気を如何に読むかです。日延べ放鳩なのか?何日の日延べに成りそうなのかを読まなければ放鳩に合った仕上げは出来ません。
放鳩日の2日前に日延べ放鳩に成りそうだと判断できたら2日間だけでも日延べ放鳩ようの仕上げで参加してやりましょう!参加鳩にとって少しでも有利に成るようにしてやる事が飼い主の義務と考えています。
私も未だ勉強中でさわりだけしか押さえていないと思いますので皆さんと一緒に考え少しづつ理解していきたいと思っています。


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